１１月２日に北海道・福島町の大千軒岳で見つかった遺体は、先月２９日から登山し行方不明だった函館市に住む北海道大学4年生・屋名池奏人（やないけ かなと）さん(22)と特定されました。クマに襲われたとみられています。
屋名池奏人(やないけ かなと）さんについてインスタグラム（Instagram）を中心に学歴などおってみました。
屋名池奏人さんのインスタは閲覧用か「イケメンなのにもったいない」
屋名池奏人（やないけかなと）さんをインスタグラム（Instagram）で和名、仮名、カタカナ、アルファベットの考えられるあらゆるパターンの、「屋名池かなと」「屋名池かなと」「やないけ奏人」「やないけかなと」「ヤナイケカナト」「YnaikeKanato」「Yanaikekanato」「yanaikekanato」「Y.Kanato」「Y.kanato」「KnatoYanaike」「Kanatoyanaike」「K.Yanaike」「kanatoyanaike」「K.Yanaike」「K.yanaike」で検索しました。
屋名池姓というのは珍しく、苗字と名前を逆さにした以下のインスタグラムのアカウントが１件のみヒットしました。投稿は非公開となっており、Instagramの投稿は０件ですので、閲覧用で使用していたのかもしれません。さらにフォロワー４人、フォロー１人ということで活発に利用ということではなかったようです。
相互フォローに女性名で以下のインスタのアカウントがありました。同じ苗字ですので、身内の方と思われます。
この方の名前でフェイスブックを検索すると、Instagramのカバー写真と同じ幼い子供の画像のものがあり、「浜松市在住」との記述があります。この方との関係性については、想像でしかないですが、子どもさんがおられるようですので、屋名池奏人さんのお兄さんか弟さんの奥様、つまり義理のお姉さんである可能性があります。
屋名池奏人さんと浜松市の関係ですが、ネット上のこんなところに名前を見つけました。「公益社団法人日本ボート協会」の中の「公益社団法人日本ローイング協会」開催の「平成29年度 第30回全国マシンローイング大会」B静岡県－男子の部２０００mに出場し、９６人中３９位の成績を残したという記録が残っていました。
「屋名池奏人 １６歳 浜松北高校」と書かれています。
「マシンローイング」は「インドアローイング」とも呼ばれ、冬のオフシーズンなど水上での乗艇トレーニングが難しい時期・地域などでボート競技の主なトレーニングツールとして活用されています。
高校生時代はボート（漕艇）部に所属していたことがわかります。
平成２９年は２０１７年で今から６年前、１６歳のやないけかなとさん。２０２３年の今２２歳になっているはずで、報じられている年齢と一致します。上記のインスタグラムのアカウントは本人のものでほぼ間違いないと思われます。
大学ではカヌーマラソンに出場
高校時代ボート部に所属していた屋名池奏人さん。大学生になってからはその経験からかカヌー部に入りカヌーマラソンに出場していました。毎年春に開催される日本一のカヌーレースとして知られる「第２９回釧路川１００㎞カヌーマラソン」に記録がありました。２０２３年４月に行われた時のものです。
出場チームの紹介欄に「屋名池奏人」さんの名前と「所属 北海道大学」との記載があります。
この時は１２出場中８位という成績でした。ボート、カヌーと好きな分野で青春を謳歌している姿が思い浮かぶようです。
屋名池奏人（かなと)さんの高校は「偏差値高い浜松北高校」
屋名池奏人さんは前述のことから高校は浜松北高校を卒業ということがわかりました。静岡県浜松市出身と報じられてもいます。
静岡県立浜松北高校は偏差値６７という静岡の県立高校の中ではトップクラス、全国的にも上位の高校です。
そして、進学する大学実績が次のように、東大、京大をはじめとする一流大学が並びます。屋名池奏人さんも優秀な学生の1人だったのでしょう。
1人の生徒の意見ですが、かなり満足しているとの口コミがあります。勉強も部活も行事も張り合いがあり楽しめる校風のようです。
活気があって素晴らしい学校だと思う。進学校で、やっぱりみんなちゃんと勉強してるなと思う。しっかりしていて、個性的な人が多い、本当に。毎日とても刺激的。お互いを尊重というか干渉しない感じで、先生も生徒を一番に考えているというか対等な存在として見ていると思う。そのため、話しやすく授業の質もとても高いと思う。とくに数学は進度がとても早く、ついていくのが大変だと思う。1人でなんとかしようとしないほうがいい。周りのよくできる友人はみんな「人に教えると定着するからどんどん質問して」と言ってるからすぐ質問してみんなでなんとか乗り切ろうとしたほうがいい。行事はみんな言う通りすごく熱心。そして部活も原則全員加入。けど救済措置か、ほとんど帰宅部のような部活がある。個人的には部活や行事もそこそこ頑張るとめりはりがついていいと思う。最後に伝えたいことは、自分が入試やったとき中学から「スマホは持っていくな」と言われたけど、北高で、「スマホ持ってきた人は預かります。」と言われたのでいいんじゃないかな？（たぶん）あと筆記用具の英語が～とかあるけどメーカー名ならいいんだよ。「pilot」とかも使っていいよ。
屋名池奏人さんの大学は「就職に有利な北海道大学水産学部」
屋名池奏人さんについて、ニュースでは「函館市港町２丁目に住む、北海道大学水産学部・海洋生物科学科の4年生」と報じらています。
北海道大学水産学部の偏差値は５５ー５７．５で共通テスト７０～７６％得点が合格の目安とあります。レベルが高いです。
在校生の口コミからは高い評価が投稿されています。「就職率も工学部についで良く全国的に珍しい学部のため各企業に重宝されます」と書かれていることから屋名池かなとさんも将来を見据えてこの大学、学部に選んだのかもしれません。
やなたけ奏人さんが住む「函館市港町２丁目」が次の地図で示されたエリアになります。すぐ近くに「北海道大学水産学部大学院水産科学院」とあります。屋名池奏人さんは、来春から大学院の国際食資源学院に進むことも決まっていたということです。将来有望視される学生だったと思われます。
北海道大学水産学部の修士課程修了者の就職先についてこのような記述がありました。
修士課程修了者の多くは、専門性を活かせる水産及び海洋関連の国家公務員（農林水産省等の本省や研究所等）、各種研究機関研究員、地方公務員（水産行政、水産試験担当）、教員（高等学校、中学校）、国内外の各業種民間企業に就職しています。2018/10/29
国の機関や行政での仕事につく方が多いということなのでしょう。やないけ奏人さんも自身の将来に向けて学業にそして高校の頃から親しんできたボートにと充実の時間を送っておられたのでしょう。
屋名池奏人さん、単独登山が趣味でクマに襲われたか
屋名池奏人さんは知人に「１０月２９日に山に行く」と話し登山に入り行方が分からなくなっていました。１０月３１日夜、同岳の登山口で無人の乗用車が見つかり、運転者が遭難した可能性があるとして道警などが捜索を開始。１１月２日に福島町の大千軒岳（だいせんだけ・１０７２ｍ）の中腹でクマの死骸と性別不明の遺体が見つかったというものです。
全身にかなり激しい損傷があり、遺体の近くにあったリュックサックから屋名池さんの運転免許証が見つかっていました。DNA鑑定で屋名池かなとさんと特定。司法解剖の結果、死因は出血性ショックだということがわかりました。
１０月３１日には登山中の消防隊員３人がクマに襲われ、このとき隊員の１人がナイフでクマの目や首を刺しており、 屋名池さんの遺体発見現場の数十メートル先で首に傷があるクマの死骸が見つかっていることから、屋名池さんを襲った後、３人を襲った可能性があるとみて調べています。
この立て続けに襲った可能性については、北海道野生動物研究所 門崎允昭所長いわく
「最初に大学生を襲ってクマが食べ物を保持し続けるために、後から来た消防士たちを邪魔者ということでその場から排除、阻止するために襲ったんですね。ヒグマは猛獣なんです。これはクマの行動として普通のこと」
９日朝から北海道立総合研究機構の研究者ら１５人が調査に大千軒岳に入り、６合目付近に残されたクマの死骸を回収し、その結果、分かったことはー
（道庁 ヒグマ対策室 武田忠義主幹）「首にナイフによるものとみられる深い刺し傷があった。気管の後ろ側まで達していて、大動脈を傷つけて致命傷となったと思われる。３１日に３人の消防士を襲ったクマと同一の個体と確認できます」と述べられました。
屋名池奏人さんの遺体との関係性も疑われるものの、こちらは胃の内容物を調べた上で、最終確認するということです。
現地調査で判明したことが発表されました。（北海道放送)
・頭の骨、歯、大腿骨、体毛を持ち帰る
・消防士がクマを刺したナイフは見つからず
・クマはオスで、体長1.25メートル、体高58センチ
・皮下脂肪の状態から、栄養状態は悪くない
・出合い頭ではなく、クマが消防士の下方から近づいて襲いかかる
・現場は、標高550メートルくらい
・死がいと大学生の遺体の距離は、30メートルほど
・巣穴はなく、別のクマの痕跡もない
11月24日、警察によると、クマの胃の内容物から遺体の一部とみられるものが発見され、DNA鑑定の結果、屋名池さんのDNAと一致したと発表されました。
このことから屋名池さんがクマに襲われて死亡した可能性が極めて高いとしています。
友人、知人から悲しみの声が続々
同じ大学の友人は「真面目で研究熱心だった」と評しています。
北大水産学部の学生によりますと、10月29日から屋名池さんが音信不通になったため、研究室では「どうした？どうした？」と心配、騒ぎになっていて、親しかった学生は「友だちでした。何も言えない」と沈痛な表情を見せていたといいます。（北海道放送）
突然の訃報に友人、知人の方々からは驚きとともに悲しみの声が聞かれています。
友人：
「もっと長く生きてほしかった。すごく優しかった彼が、なぜこんな事故に巻き込まれたのかと。彼のことを思うと悲しくて、胸が張り裂けるようなつらい思いになった」
友人：「すごく誠実で、口数は多くはないが、いつも優しくて、みんなを支えてくれるような温かい人」
高校時代漕艇（ボート）部で同期だった男子大学生（22）：
「衝撃が大き過ぎて受け入れられない」「後輩の面倒見がよく、大学でも部活を引っ張っている様子だった」と振り返ったといいます。（あなたの静岡新聞）
高校時代の同級生：
「口数は多くはないんですけれども、いつもすごく優しくてみんなを支えてくれるような温かい人でした」、「本当に優しかった人が被害にあって、想像もつかないような事件があるとすごく実感しました」。
屋名池さんの実家近くに住む女性：「とても頭が良く、運動部に所属するなど活発な子だった」と印象を語りました。
親族の女性は「自然が好きで、キャンプによく行っていた」と話しました。（同上）
北海道大学水産学部からのコメント
北海道大学水産学部のホームページには、都木靖彰・学部長からコメントが発表されました。
大千軒岳における本学学生の死亡事故について
本学水産学部の学生が、北海道福島町の大千軒岳に登山中、クマに襲われたと思われる状況で亡くなったことが、11月4日に判明いたしました。
志半ばの若い命が失われたことに対し、深い悲しみを感じると同時に、ご遺族の皆様のお気持ちをお察しすると心が痛みます。亡くなった学生のご冥福をお祈りするとともに、ご遺族の皆様には心から哀悼の意を表します。
また、松前警察署のほか、福島消防署、福島町の職員の方々をはじめ、学生の捜索のためにご尽力いただきました皆様へ心から御礼申し上げます。
本学では、今後、在学生に対し学生相談窓口（学生相談総合センター、保健センター等）におきまして、カウンセリング等の対応を図って参ります。
なお、学生・教職員への取材につきましては、ご配慮のほど、よろしくお願い申し上げます。
令和5年11月6日 北海道大学水産学部長 都木 靖彰
ボート、カヌーをやっていて身体を動かすことが好きだった屋名池さん、単独登山が趣味で1人で出かけていった上での悲劇だったのでしょうか。
北海道でおきたクマからの襲撃死事件は複数あった
過去にも北海道ではクマに襲われて人が亡くなる事件が発生しています。生成AI「Bing」でヒットした３件です。
2021年6月18日、札幌市東区の住宅街でクマが出現し、男女4人が襲われました1。クマは体長1.5～2メートルほどのオスで、70代男性、80代女性、40代男性、そして陸上自衛隊丘珠駐屯地の40代男性隊員が襲われました1。クマはその後、猟友会のハンターによって駆除されました。
2021年4月10日、北海道厚岸町の山林で山菜採りをしていた男性がヒグマに襲われ、死亡しました
2023年5月14日、北海道北部の幌加内町・朱鞠内湖の湖岸で、釣りをしていた54歳の男性がヒグマに襲われ、死亡しました。
特に近年多く起きているからか、行政によってはスマートフォンやパソコンのアプリ「LINE」で、ヒグマの「出没日時」「出没情報」等の情報をプッシュ通知するなどの対策がとられています。
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