福岡県柳川市のハリウッドワールド美容専門学校が5月下旬に開いたバーベキューで火災が起き、1年生の男性4人がやけどを負い、うち1人が今月6日に死亡した事故。
原因となった消毒用アルコールでの火起こしの指示をしたのが当校の古賀英次理事長であったことやその後の隠ぺいと思われる行為がわかってきました。人災ではという声もあがっています。
古賀英次理事長側の言い分との食い違い【追記】
学校側の説明と現場にいた生徒の証言に食い違いがでてきているようです。
消毒用アルコールは今年初めて使ったという話でしたが、去年も消毒用アルコールを使用していたと生徒が証言しています。
また、火が弱くなったから消毒用アルコールを入れろと指示したのは古賀英次理事長本人というのです。今の報道では若い教員が勝手に投入したかのように報じられています。
そして、驚くのが「生徒がシャツとか脱いで消火にあたってるのに理事長は消毒用アルコールを注いだ教員を罵倒していた」という証言です。まずするべきは火傷を負った生徒のケアですよね。優先順位が違うのです。
前日リハーサルをしていた
古賀理事長指示のもと前日にリハーサルをしていたといいます。
そして、もとから消毒用アルコール入りのポリタンクは用意されており、火をつけたあと片づける予定だったのが残されたままになっていたと説明されています。
古賀英次理事長自らアルコール消毒液で火起こし
5月24日敷地内の広場で全校生徒470人が参加したバーベキュー。
古賀理事長は12台のドラム缶の着火担当で、新聞紙などに消毒用アルコールを染み込ませ、副理事長と一緒にライターで点火をしていたといいます。
そのうち1台の火が消えたため20代の男性教員がアルコールを追加したところ「ボン!」と爆発的に炎上し、その火が 4人の1年生男子に燃え移り、同日午後1時前、「バーベキューの火が洋服に燃え移った」と学校から119番がありました。
救急搬送された4人のうち重傷だった1人の生徒が6月6日に亡くなったのです。死因は敗血症ショックです。
古賀英次理事長とは
ハリウッドワールド美容専門学校は、福岡県柳川市にある美容の名門専門学校です。創立65周年の伝統の上に築かれた最高水準の教育を最低限の学費で受けることができると九州・沖縄はじめ全国各地から600名を超える学生達が集まってくるといいます。
当校の初代理事長・古賀次男氏の後を継いで、古賀英次氏が1989年から理事長を務められています。初代校長が古賀節子氏とのことで、親夫婦経営の学校を引き継いだ一族経営です。2代目校長に英次氏の妻・郁氏が就いておられます。
今回の生徒死亡についてのコメントが以下です。
熱中症や肉の生焼けを防ぐため、短時間でしっかり焼こうとアルコールを使った。命の代償を大きく考えています。申し訳ないでは済まされません。
西日本新聞より
副理事長がお二人のご子息のです。今回消毒液を注ぎ足したのがこの人ではないかと言われていますが、定かではありません。
古賀理事長のパワハラ疑惑
地元の柳川・大川倫理法人会の会員として「倫理から始まったわが人生」なんて講演をされています。
SNS上では次のような意見があります。
ハリウッドワールド美容専門学校理事長は、職員クビするのも屁みたいな感じだったと旧職員は、理事長の事は、悪く言ってました。叩けばホコリがでる学園みたいです。警察も今回の事件真相解明してほしいものです。
菊池武経@NXXSNoj1RPWja7g
隠ぺいともとれる文書や生徒への依頼
事故が起き、生徒が搬送された後もバーベキューは続行されたといいます。その後、学校側から保護者宛に複数出された文書の中に、隠ぺいしようとしているかのような記述があるのです。
この度の事故により怪我をした生徒とその家族に関わるお話でございますので、不用意なSNS等への発信などがありませんようにご理解の程宜しくお願い申し上げます。
また地元放送局テレビ西日本の取材では、「動画や写真を削除するように」との依頼が生徒へあったという証言が報じられました。
事故後、面談した生徒へ「事故の時の写真や動画は消してほしいという生徒がたくさんいたから消してほしい」「亡くなった生徒やその家族のためにも消してほしい」と何度も言われたというのです。
それに対し学園長は、「事故後に校長が担任を通じて各クラスのLINEで『動画をSNSなどに流さないように』と伝えた。証拠隠滅の意思はなく不要な憶測を呼ばないため、ちなみに動画の削除は指示していないはず」と回答されています。
少し食い違いがあります。保護者や生徒の間にはますます不信感が募っているようです。
古賀理事長の不明瞭な回答
「アルコール消毒液については、最初に火をつける時は理事長が指示をされたのですか」というテレビの直撃取材に対し、古賀理事長は以下の回答をされています。
いや、それも含めてですね、被害者のご両親の今とてもデリケートな心になっておられるからですね、それもちょっと控えさせてもらいたい。何卒ご両親とご家族のお心に沿って・・よろしくお願いします。いま、ちょっと・・・ごめんなさい。(ここで電話切られる)
テレビ西日本「記者のチカラ」
事故の発覚は新聞社への情報から
今回の事故の発覚は、学校側からでも消防署からの発表ではなく、地元福岡の「西日本新聞」へ寄せられた一般の方からの情報によるものでした。表にでなければそのままにしておこうと思ったのではないでしょうか。
非常識な行為とずさんな計画は人災では
この事故を人災という人もいます。防ぐことはできたのではないでしょうか。あるいは亡くなることはなかったのではないでしょうか。
消毒用アルコールの常識
「消毒用アルコールの取り扱い」と検索するとすぐ出てくるのが以下です。当然、製品の裏側や取説にも必ず書いてあることです。「火気厳禁」なのです。
それを指導する教員側が誰も知らなかったのでしょうか。それとも言い出せない雰囲気があったのでしょうか。
ずさんな計画
4人の生徒に火が燃え移った時の様子です。
一番重傷を負った18歳の男子生徒は『熱い熱い』と最初は叫び、もがいていていたといいます。しかし、男子生徒についた火が青く見えづらかったため、学校関係者は何が起きているかよくわからなかったということです
テレビ西日本 リポートから
保護者のインタビューから。
亡くなられた生徒さんに火が移って、みんなが飲み物とかかけて消そうとしたらしいんですが、それでも消えなくて。近くに水とかもなくて、布とかでバサバサと消そうとしたらしいんですね。そうしたら逆に火が燃えあがって、結局火を消すことができていないわけですから、はっきり言ってそれがまぁ見殺し状態だったといいますか・・・。
テレビ西日本「記者のチカラ」
近くに消火用の水もなかったということです。また衣服に火が燃え移った時の対処方法があるのです。
少なくとも、学校側は火を扱う行事をするにあたって、火事や怪我などを想定して考えられる準備やマニュアルを用意すべきだったのではないでしょうか。大切な子供たちをあずかる学校として、安全・安心をどのように確保して開催るのかを考えるべきだったと。
今回のことは人災といわれても仕方ないのではないのでしょうか。
警察は業務上過失致死傷の疑いで当時の状況を詳しく調べています。学校側は、第三者委員会を設けて原因の検証を進める方針だといいます。
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